小児科専門医の相談室⑱ 「子どもの副鼻腔炎」
- 日本女医会 公益社団法人
- 11月7日
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更新日:11月12日
風邪をきっかけに発症することが多く、黄色や緑色の鼻水が10日以上続くと疑います。
副鼻腔が未発達な幼児は炎症を起こしやすい一方、適切に治療すれば改善しやすいのが特徴です。
保育園や幼稚園など集団生活が始まると罹りやく膿性鼻汁に加えて夜間や朝の咳、鼻づまり、乳幼児では食欲不振や不機嫌がみられることがあります。症状が10日以上続いたり、いったん良くなって再び悪化する場合に診断されます。
通常はレントゲンは不要ですが、高熱が続く、頬や目が腫れるなど重症が疑われる場合は画像検査を行います。治療は鼻の通りを良くする処置や薬を用い、家庭での鼻吸引や鼻洗浄も有効です。10日間治療しても膿性鼻汁が続くときは抗菌薬を検討します。
風邪から副鼻腔炎になりやすいため、早期の対応で慢性化を防ぐことが大切です。

2025/11/7
日本女医会 小児救急・子育て支援委員会
新谷朋子


