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小児科専門医の相談室㉒       「アナフィラキシー出現時の対応としてのネフィ(Neffy®)について 」

  • 20 時間前
  • 読了時間: 2分

アナフィラキシーは、食物・薬剤・虫刺されなどをきっかけに急速に呼吸困難や血圧低下などの重症な症状が進む、命に関わる可能性のある重症のアレルギー反応です。

迅速な対応が必要であり、その際に使用する緊急薬として、従来は自己注射薬のエピペン®が広く使われてきました。


本年、新しい選択肢としてネフィ(Neffy®)というアドレナリン点鼻薬が日本でも導入されました。ネフィはエピペンと同じアドレナリンを含みますが、投与方法が「太ももへの筋肉注射」から「鼻への噴霧」に変わった点が大きな特徴です。鼻粘膜は血管が豊富で、薬剤が速やかに吸収されるため、血中濃度の推移はエピペンとほぼ同等とされています。また、針を使わないことで心理的な負担が軽くなり、周囲の大人がためらわずに使用しやすいという利点があります。


一方で、効果発現は筋肉注射よりわずかに遅いとされます。風邪などで鼻水が多い状況でも一定の効果は得られるとされていますが、強い鼻づまりや鼻腔の形態異常がある場合には吸収が低下する可能性があります。この点は、確実性の高いエピペンとの違いです。

エピペンは20年以上の実績があり、標準治療として高い信頼性がありますが、注射への恐怖から使用が遅れることが課題でした。ネフィはその心理的ハードルを下げ、学校や保育現場での迅速な対応を助ける新しい選択肢として期待されています。


大切なのは、どちらが優れているかではなく、「緊急時に確実に使う」という点です。

また、いずれの薬剤も症状を一時的に改善するための補助治療であり、使用後は必ず救急車を呼び、速やかに医療機関を受診する必要があります。

ご自分に合った薬剤を選ばれて、アナフィラキシーからご自分を守っていただきたいです。









2026/7/13

  日本女医会 小児救急・子育て支援委員会

               藤谷宏子

 
 
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