子宮頸がんが20~30代に急増してきておりますが、近年、子宮頸がんの原因と発症のメカニズムが次第に明らかになって来ました。子宮頸がんの原因のほとんどが、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスであることが判っています。このウイルスは性行為により感染しますので、一度でも性交経験のある女性は、感染する可能性があります。ただ、HPVには100種類以上のタイプ(型)があり、すべてのHPVが子宮頸がんの原因になるわけではありません。発がん性HPVにもいくつかのタイプがありますが、その中でもHPV16型、18型の2つのタイプが子宮頸がんの患者さんから多く見つかっています。このことから、HPV16型、18型の感染を事前に防ごうと開発されたものが、HPVワクチンです。
日本では、HPVワクチンの導入が他の先進諸国に比べて非常に遅れています。すでに海外の多くの国では、初交開始前の12歳前後の小児に対するワクチン接種が推奨され、公費で実施されています。日本では、この11月にやっと厚労省から認可が下り、まもなく発売になりますので、今後ワクチン接種が積極的に行われるようになるでしょう。しかし、HPVワクチン接種により、すべての発がん性HPV感染を予防することはできません。前述したHPV16型、18型以外にも発がん性HPVは存在することから、たとえワクチンを接種した方でも、定期的な子宮がん検診を進んで受けるようにして下さい。詳しいことは、近くの産婦人科医院で説明を聞いてください。